リノベーションにより見栄えを良くすることができるか
物件の構造をチェック
不動産の買取再販では、物件をできるだけ安く買い取り、できるだけ高く売ることで、不動産業者の利益を大きくすることが可能になります。
買取再販では、中古物件を買い取ったうえで、リフォームすることで価値を高めてから売るということが行われています。特に、リフォームの中でも、間取りや設備などをすべて取り替えるリノベーションが行われることが多くなっています。
魅力的なリノベーションを施すことで、買い取りした物件を高く売ることができます。つまり、物件を買い取る際には、リノベーションによって見栄えを良くすることができる物件かどうかを判断する必要があります。
たとえば、RC造(鉄筋コンクリート造)の場合には、室内の壁が強度に含まれるため、大幅なレイアウト変更ができません。リノベーションにより見栄えを良くするためには、鉄骨の柱と梁で強度を保っているラーメン構造の方が有利ということになります。
床の仕上げをチェック
間仕切り壁を移設し、間取り変更が可能な物件であっても、水まわりのサイズアップやレイアウト変更ができなければ、魅力的なリノベーションを施すことができません。
そこで、買い取りの際には、既存の床の仕上げがどうなっているかを確認しておく必要があります。
床の仕上げには、置床、床組、直貼りなどの種類があります。置床や床組では、床スラブから仕上げ材までの間に空間があり、その空間に配管を通すことができますから、水まわりの移設も比較的簡単にできます。
しかし、直貼りでは床スラブから仕上げ材までの間に空間がないため、レイアウトの変更が困難となってしまいます。つまり、置床や床組の物件の方がリノベーションしやすいということです。
なお、直貼りの場合でも、置床にして全体を上げる方法がありますが、床を上げれば天井高に支障をきたすことがありますので、天井を上げることができるかどうかもチェックする必要があります。